「外壁塗装に火災保険が使える」という話を聞いたことはありませんか?結論から言うと、条件を満たす場合は使えます。ただし「火災保険で外壁塗装が無料になる」という業者の営業トークには重大な問題があります。
私は25年間、外壁塗装の現場に携わってきた一級建築塗装技能士です。保険申請を口実にした悪質な手口を現場で何度も見てきたため、正確な情報をお伝えします。
⚠️ 「保険で無料」と言う業者には注意してください
火災保険が外壁塗装に適用されるケース
火災保険(正確には「火災保険の風災・雪災・雹災補償」)は、自然災害によって生じた損害を補償するものです。
適用されるケース:
- 台風・強風による外壁の破損・剥がれ
- 雹(ひょう)による外壁への打ち傷・損傷
- 大雪・雪の重みによる外壁への損傷
適用されないケース:
- 経年劣化(時間の経過による自然な劣化)
- 単なる汚れ・色あせ
- 施工不良による剥がれ
重要:「塗り替えのための塗装」は火災保険の対象外です。あくまで「災害による損害の修繕費用」が補償されます。外壁塗装全体が保険でカバーされることはありません。
「保険で外壁塗装が無料」という業者の手口
25年の現場経験で、保険申請を口実にした悪質な手口を多く見てきました。
手口①:「保険で全部無料になります」と言って契約させる 火災保険で外壁塗装全体が無料になることは原則ありません。保険で補償されるのは「災害損傷部分の修繕費」のみです。
手口②:保険申請書類を業者が代筆・偽造する 被害が実際には軽微なのに、業者が「被害が大きかった」と虚偽の報告書を保険会社に提出するケースがあります。これは保険詐欺に当たる違法行為で、発覚すると契約者(施主)も詐欺の共犯とみなされる可能性があります。
手口③:「保険申請サポート」と称して高額な手数料を取る 保険申請の「サポート」として10〜30%の手数料を取る業者がいます。保険申請は自分で行うことができ、業者に代行してもらう必要はありません。
正しい火災保険申請の流れ
本当に台風・雹・大雪で外壁が損傷した場合、以下の手順で申請できます。
- 加入している火災保険の内容を確認する(風災・雹災補償が含まれているか)
- 損害状況を写真で記録する(被害があった直後に撮影)
- 保険会社に連絡して申請書類を取り寄せる
- 工事業者に損害箇所の見積もりを取る(複数社から)
- 申請書・見積書・写真を保険会社に提出する
- 保険会社の調査員が現地確認に来る
- 保険金が認定されたら工事を進める
**ポイント:申請書類は自分で作成してください。**業者に一任すると、意図しない内容で申請される可能性があります。
💡 正規の補償申請後は、必ず複数社で見積もりを比較する
まとめ
火災保険は「台風・雹・大雪による損害」に使える場合があります。ただし「保険で外壁塗装が全部無料」という主張は原則として正確ではなく、こうした話を持ちかける業者には注意が必要です。
保険申請を検討する場合は、まず自分で保険会社に相談してから、複数の業者に損害部分の見積もりを取ることをおすすめします。
✅ 保険申請後も、見積もりは必ず複数社で比較しましょう
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